こんにちは。ドットコムです。
就職活動をしている大学生の方々、転職活動をしている社会人の方々、その中で商社という業界に興味を持っている人も多いのではないでしょうか。
僕もその一人で、かなり安易な理由で大手の専門商社(売上規模では5番以内くらい)に新卒入社しました。
今回は、商社の業界を検討されている方々に向けて、僕自身の入社から経験した珍事を赤裸々にお伝えしたいと思います。
- 商社に入社した理由
- ピチピチ新入社員が衝撃を受けた珍事8選
- 商社を検討してる人にメッセージ
- 新卒で大手専門商社に2年半勤務
- 上司の半導体の営業サポートをしながら、化学品の新規開拓営業に従事
- 退職後は、現地採用枠でフィリピンで就職
商社に入社した理由
はじめに、なぜ商社に入社したのか。
それは今考えると、とてつもなく安易な考えで恥ずかしいくらいです。
- モテたいから
- グローバルに活躍したいから
- 大学の先輩が商社だったから
大学生時代、留学やバックパッカーで海外をフラフラしていた僕は、漠然と「海外で仕事したいな…」と思っていました。
「商社って海外行けるし、合コンでモテるぞ!」
当時出会った大学の先輩の誘惑につられ、商社しかエントリーシートを出しませんでした。
商社って本当にモテるのか?って疑問を持つ方は、是非下記の記事をチェックしてください。
>>【元専門商社マンが語る】総合商社ではなく専門商社でもモテる理由

ピチピチ新入社員が衝撃を受けた珍事8選

憧れて入社した商社。
そんな中、ピチピチの新入社員の僕が衝撃を受けた珍事を8つ紹介したいと思います。
もちろん全ての商社に共通することではないので、誤解しないようにしてください。
①:同期が入社1ヶ月未満で蒸発
入社して1ヶ月も経たずに同期がいきなり蒸発しました。
机に置き手紙をして、ある日突然出社しなくなったみたいです。
同期の総合職は僕含めて2名、東京と大阪に別れていたので、内定式・新入社員研修以外で会うことはなかったものの、かなりの衝撃を受けたのを今でも覚えております。
「一体、何が合ったんだ…。」
部署の先輩、人事の方、その日以降あからさまに僕をケアしてくれたのを覚えています。
少数精鋭企業とうたってはいたものの、こんな短期間に総合職が僕一人になるとは思ってもいませんでした。
②:酒に酔った先輩社員にブチギレられる歓迎会
ある日の社内メンバーが開催してくれた歓迎会。
同じ部署の人としか関わる機会がなかった僕は、心がウキウキしていました。
参加者全員が先輩だったため、緊張しながらも仕事やプライベートの話ができ、新たな社内のつながりが非常に嬉しかったのを覚えています。
ふと、トイレに行きたくなりビル内を歩いていたところ、前方にいる先輩社員もちょうどトイレに行くところでした。
足音で僕の存在に気づいた先輩社員は、後ろを振り返り、顔を真っ赤にさせ、一言。
「何見てんだよ。なめてんの?」
40代の先輩社員が、20代前半のピチピチ新入社員に、鬼の形相で言い寄ってきたのです。
お酒で酔っぱらっていたとは言え、あれはビビりました。笑
③:飲み会3K(気を使う・断れない・帰れない)
入社して間もなく、頻繁に社内の飲み会が開催されるようになりました。
「飲み会企画してくれる?」
当時の上司から指名を受けた僕は、もちろん強制的に幹事です。
近隣居酒屋のリサーチ、お金の回収、店の予約、タクシーの手配、乾杯の挨拶、締めの挨拶、2次会の手配、3次会の手配…。
今までの仲良しこよしの飲み会と違い、想像以上にハードでした。
しかも3K(気を使う・断れない・帰れない)。
終電後の解散も多く、新入社員の僕にはタクシー代の出費がエグかったです。
④:社長のお出迎え
ある日、先輩への同行営業が終わり一緒に会社に戻ると、突然先輩が…
「止まって!」
立ち止まった僕の目の前には、会社の入り口前のロビーで重役の方々が背筋をピンッとさせて整列していました。
入り口から入ってきたのは、社長と社長夫人。
それと同時に、重役の方々と先輩が頭を下げて元気良く「おはようございます!」と。
もう軍の最高司令官が登場したのかと思い、その衝撃で僕だけ頭を下げられなかったです…。
⑤:業務内容「クライアントと飲みに行く」
仕事も徐々に慣れてきた頃、飲みの席で上司から言われた一言。
「明日から会社来なくていいからクライアントとひたすら飲みに行ってくれる?」
唖然としました…。
確かにまだまだ貢献できるほどの売上を叩き出すことはできていませんでしたが、まさか指示された業務内容がクライアントとの飲みとは。
社内の飲み会ですら徐々に嫌気がさしてきた僕は、当然その指示に対して愛想笑いするしかできませんでした。
⑥:段ボール5箱分の印刷業務
先輩の営業サポートをしていた僕は、業務の一つに納品予定の製品仕様書を印刷・整理して、クライアントに郵送するという仕事がありました。
納品予定の製品は、とある基盤。
基盤には、無数の部品が搭載されています。
部品数の分だけ仕様書があり、とてつもない印刷量です。
郵送期限を守るために休日出勤し、会社のいたるところから印刷用紙をかき集め、最終的には段ボール5箱分の印刷・整理を一日がかりでやりました。
「なぜ、データで送っちゃいけないんだ?」
半導体業界は時代の最先端を走っていて、めっちゃクールと思っていた僕は、ルールに縛られスピード感を失ってしまう大企業のデメリットを肌で感じました。
⑦:未申請の外部ツール使用禁止
ある日先輩からの指示。
「今度海外と電話するから、準備よろしくね!」
特に何も考えず、会社のパソコンにスカイプをダウンロードしたところ、情報セキュリティ部署からこっ酷く叱られました。
情報セキュリティ部署に申請を出していない外部ツールは絶対に使うなと。
もちろん事前に相談しなかった僕が悪いのは確かですが、あの有名なスカイプですら申請しないと使えないという事実には衝撃を受けましたね。
⑧:グローバル希望が現実は倉庫勤務
入社して約2年、人事異動でグループ会社の倉庫に出向命令が出ました。
「あれっ?俺上司に嫌われたか…」
グローバルに活躍したい、モテたいという安易な考えで入ったものの、現実は上下水色の作業着を着て、入庫・在庫・出庫管理という泥臭い業務の毎日。
現場の仕事を体感できたのは良かったものの、ほぼ無言・感情ゼロで仕事をする日々が半年続き、帰宅後は自分が何をしたいのかを真剣に考えるようになりました。
安易な動機で入社したことに、心の底から後悔した瞬間でした。
商社を検討してる人にメッセージ

新卒や転職で商社を検討する人に伝えたいメッセージは、下記の2点です。
- 取り扱う商材は慎重に選びましょう
- 大手企業ならではの覚悟は必要です
取り扱う商材は慎重に選びましょう
商社には、数々の商材を扱う総合商社、どれかの商材に特化した専門商社があります。
その商材は、間違いなく慎重に選んだ方が良いです。
僕みたいに商社という業界自体への憧れではなく、商材に対しての興味・関心を優先してください。
その商材自体に興味を持っている人は、仕事に対してやりがいを日々感じ、必然的に結果にもつながっていました。
僕みたいな珍事に出くわしても、ちょっとのことなら歯を食いしばって耐えられると思います。
大手企業ならではの覚悟は必要です
希望される商社の大半は、いわゆる大手企業が多いかと思います。
- 上司に好かれるための社内での立ち回り
- 何人も許可が必要な申請フロー
- 華やかな仕事だけじゃない泥臭い仕事
大手企業は事業領域が広い分、業務範囲も多種多様。
自分のやりたいことを実現し続けるためには、上司の機嫌を損ねない社内での立ち回りがある程度必要になってくるので覚悟しましょう。
今回は以上です。
本記事が、どこかの誰かに役に立てば、ハッピーです。
それでは、アディオス!